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2025/04/17
2025年2月14日に南アルプス鋸岳(山梨県)で発生した雪崩事故について、救助関係者からの聞き取りを行うことで概略を整理しましたので、お知らせ致します。
●事故概略●
日 付: 2025年2月14日
時 刻: 16時30分頃
場 所: 鋸岳(地形図)
概 略: 鋸岳から甲斐駒ヶ岳への縦走登山をしていた3人グループが、中ノ川乗越に向かって下降中に雪崩に遭遇。先頭の1人が流され、怪我を負ったものの、一晩ビバークした後、翌日、救助された。
図1 現場地形図
●行動●
鋸岳から甲斐駒ヶ岳への縦走登山(2泊3日)を計画した3人グループが2月13日に長野県伊那市側から入山。14日、鋸岳を登頂した後、第2高点から中ノ川乗越に向かって下降中に雪崩に遭遇。先頭を歩いていた登山者が雪崩を誘発し、その1名のみが40 m程度、流された。
●雪崩データ●
種 類: 乾雪表層雪崩
規 模: サイズ1-1.5(推定)
標 高: 2,600 m付近
方 位: 南東
※面発生あるいは点発生かは不明
●捜索救助●
現場は積雪の浅いガレ場のため、遭遇者は流される途中で全身打撲を負いつつ、部分埋没した。ごく浅い埋没であったので自力脱出したものの、行動が難しいため、16時35分に救助を要請。山梨県防災ヘリコプターが出場したが、強風のため救助できず。グループの3人は標高2,480 m付近へ移動し、ビバーク。翌15日7時20分、被災者は山梨県警ヘリコプターにて救助され、病院へと搬送された。
●補記●
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