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2024/03/03

【事故調査】240228・赤倉前山・雪崩事故

2024年2月28日に赤倉前山(新潟県)の北東斜面で発生した雪崩事故について、2月29日に現場調査を実施しましたので、お知らせ致します。数値は速報ですので、今後、修正される可能性があります。
  
●事故概略●
日 付: 2024年2月28日
時 刻: 10時15分頃(通報時刻)
場 所: 妙高前山・北東斜面(地形図
  
概 略: 山岳滑走を目的とした経験ある2人グループが入山。1人が雪崩に流され、下肢骨折の重傷を負った。仲間と近傍のグループによる救助活動が行われ、12時8分、消防によって要救助者は救助され、病院に搬送された。
  
240228_maeyama_map.PNG
図1 現場地形図
  

  
●雪崩データ●
種 類: 面発生乾雪表層雪崩(ストームスラブ)
規 模: サイズ2(流下距離・約240 m)
標 高: 1,300 m付近(上部破断面)
方 位: 北東
破断面: 幅 50 m、厚さ 50-70 cm
傾 斜: 40°
弱 層: こしまり雪(1.0-1.5)、こしもざらめ雪(0.5)
滑り面: しまり雪(0.2-0.3)
  
240228_maeyama_fracture.PNG
写真1 破断面の様子
破断面の厚みは50-70 cm程度。
  

  
240228_maeyama_runout.PNG
写真2 走路と堆積区
雪崩走路内には「地形の罠」となる樹木がある。
  

  
240228_maeyama_snowprofile.PNG
図2 積雪断面観察データ
積雪表層の荒天の雪は下層へ向かって密度を上げる構造。積雪中層に低気圧の通過に伴う粒径の大きな結晶がこしまり雪として残っており、弱層となった。図の下方にある氷板とざらめ雪は21日の降雨で形成。
  

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